LEDデイライトの消費電力と保安基準の話

急速に普及しているLED制のデイライト。
今回はその効果と消費電力など気になる疑問について解説していきます。
デイライト登場の背景
1990年代後半、日中における交通事故を防止する対策として、昼間でもヘッドライトを点灯させ自分が運転する車を周囲に知らせると言う運動が運送業界を中心に広まりました。
これまでトンネルを出てヘッドライトを消し忘れていると対向車がパッシングして教えてくれるなどしてくれましたが、昼間でもヘッドライトを点灯させることが広がると、このような”気配り”もみることはなくなりましたね。
話が逸れましたが、ヘッドライトの点灯を始めると運送会社では「ヘッドライトの寿命が縮まりコストが掛かる」「バッテリー上がりの原因になる」などの”副作用”が問題化し、ヘッドライトにかわるアイテムを模索することとなりました。
そんな中、登場したのが現在普及している「LED制のデイライト」です。
LED制デイライトの消費電力は?
いくら省エネのLEDと言っても、常時点灯となると気になるのが消費電力です。
昼間も点灯しているため「バッテリーが上がるのでは?」と心配される方も多いかもしれません。しかし、LEDは思ったほど電力を消費しませんので通常使用でバッテリーが上がることはあまり考えられません。
ご覧のように、電装品で一番電力を消費するのはエアコンで、その消費電力は約17Aにも及びます。
一方、LED制のデイライトは約0.3Aとカーオーディオ並みの電力しか消費しません。ちなみに中型自動車の発電量はエンジン稼働時で1時間あたり約50Aですから、発電量に対して0.6%ほどしか使用しないLED制のデイライトでバッテリーが上がることはあまり考えられないと言っても良いでしょう。
車検に通過するの?
カーショップやネットショップで簡単に手に入るデイライトですが、実は装着にはいくつかの条件があります。
○灯光の色が赤色でないこと
○前面ガラスの上部に備える場合は、灯光の色が緑黄色又は青紫色でないこと
○灯光が点滅するものでないこと
○光度が増減するものでないこと
○直射光又は反射光は、その自動車及び他の自動車の運転操作を妨げるものでないこと
○光度が300カンデラを超えないものであること(出典:自動車検査法人)
この他、高さ制限などもありますので、取り付けの際は説明書をもとにプロに依頼したほうが賢明といえるでしょう。